上級国民 下級国民

 橘氏は本当に切り込んだテーマに取り組みますよね。この人にはタブーがないのでしょう、私と一緒かな。。。そもそも下級でいけないのか、上級は本当にいいのか、という根本的疑問はあります。。

  キーワードは「モテ」「知能社会」「リベラル化」「グローバル」といったところでしょうか。内容は、「世界レベルで急速に深奥する分断の正体」を明晰な論理と具体的データで論じていくものです。シニカルなところがありつつも、確実にやってくるであろう未来を予想しています。おそらくほとんどその通りになると思います。

 で、肝心なのはどうするか。橘氏もヒントを提示していますが、私からも提案、しかもチョー具体的。それはずばり「教科書を読め」かな。基本概念、専門単語の定義、年表、地図などなど。それらがコンパクトにまとまったのは、まさに教科書です。高校の教科書は最高のビジネス書です。佐藤優氏も同じことを言っていたような気がします。

 少し前こんなことがありました。薬物動態系の同期に『「定常状態」って何?説明して。平衡と何が違うの??』と聞いてみました。まともな答えが返ってきませんでした。彼は国公立大学出身の日本有数の製薬研究職です。実績もあります。人望もあります。彼が即答できなかったといって彼を貶めるつもりはありません。でも、答えてほしかった、彼の専門領域だったから、正直言うと。。。彼の名誉のために言いますが、彼はきっと大学の定期試験等ではもちろん答えられたはずです。日本の研究職のレベルはこのくらいだと思います、正直。答えが気になる方はぜひググってみてください。定常状態を理解すると、薬物動態だけでなく、反応速度論や化学工学に活用できます。(Monodの式とミカエリスメンテン式は一緒の形をしていますね、そういえば。)

 何を言いたいかというと、応用問題は物事の正確な理解の上に成り立ちます。そして、現代の日本・世界に関わる課題はすべて応用問題です。基礎を理解し、現実に応用すればそれらは必ず解決できると私は信じています。深刻な課題といえば、、、人口減少社会、失業問題、ロールモデル不在、人材流出。。。挙げるとキリがありません。ただ、教科書を読めば、かならずヒントが見つかると思っています。

 

人口動態モデルは頭に入っていますか?失業の定義は?そもそもモデルってどんな意味?昔の日本や諸外国はどんな人材育成制度を計画しましたか?

 

 かならず教科書に上記質問の答えがあります。その答えがわかれば、上記課題って何とかなりそうな気がしませんか? 確かに、昔の常識が通用しない簡単でない時代に既に本格的に突入しています。令和はこれが常態化します。本書の上級/下級の区別も本当でしょう。

 ぜひ本書と良質な教科書を読んで、志のある方と課題解決していきたいものです。当方、やる気はありますよ、口と性格は悪いですけど、いろんな方からお墨付き。そういえば、最近、「お前はひねくれもの」と親戚から怖い顔と鬼のような剣幕で絶叫されました、。大正解、よくわかりましたね!!と笑顔で握手したくなりました笑。 By へりくつこねお。